投稿日:2025.09.22

ハイランドモルトに分類されるクライヌリッシュは、人気の高い銘柄です。

しかし、Webショップには正規輸入品の14年だけでなく、数多くのボトルが販売されており、どれを購入すればよいか迷ってしまいます。

本稿では14年の定価や並行品の販売価格を紹介しているほか、クライヌリッシュのバリエーションや高額で取引されているボトルを解説しています。

クライヌリッシュを少しでも安く購入したい方やコレクションを始めたい方、手放したい方に役立つ内容です。

クライヌリッシュ14年の定価は1万120円(税込)

クライヌリッシュ唯一の正規品、14年の定価(希望小売価格)は2025年9月現在、1万120円(税込)です。

正規輸入元のディアジオ・ジャパンにより、2024年4月にそれまでの8,855円から値上げされました。

Webショップの中には、正規品を定価よりも安い7,150円で販売しているところもあり、品薄感はありません。

クライヌリッシュ14年の製造や輸入もスムーズなのでしょう。

なお、同ボトルの本国イギリスの公式Webショップでの販売価格は54.5ポンドです。

1ポンドを200円とすると1万900円なので、日本では良心的な価格で販売されているといえます。

クライヌリッシュとは

クライヌリッシュはスコットランド・北ハイランドで製造されている、シングルモルトウイスキーの銘柄です。

ジョニーウォーカーなどブレンデッドウイスキーのキーモルトとしても有名で、現在も製造したモルトの多くはブレンド用に使われています。

クライヌリッシュ蒸留所はスタッフォード公爵により1819年に創業しています。

ラベルに描かれている山猫は公爵家の紋章に由来していますが、その後、所有者は次々と代わり、1925年にディスティラリーズ・カンパニー・リミテッド(DCL)が買収しています。

DCLは1967年に現在の蒸留所を新設し、それまでの蒸留所をブローラに改名しました。

1983年に閉鎖したブローラ蒸留所は2021年に操業を再開し、1970年代や80年代に蒸留した原酒を販売しています。

ディアジオとは

クライヌリッシュを傘下に持つディアジオは、ジョニーウォーカーやホワイトホース、オールドパーなど数多くの銘柄を保有する巨大酒造会社です。

1987年にDLCと、ウイスキーの銘柄・ベルで知られるアーサー・ベル&サンズの事業統合により誕生した、ユナイテッド・ディスティラーズ(UD社)が前身となっています。

クライヌリッシュの名を挙げた「花と動物」

UD社のキャンペーン「花と動物」は1992年に始まりました。

所有する蒸留所のウイスキーをシングルモルトとして販売するもので、ラベルやパッケージにはそれぞれを象徴する花や動物があしらわれていました。

このころからクライヌリッシュは、ラベルに山猫をデザインするようになります。

「花と動物」が始まったころは、ウイスキーといえばブレンデッドがほとんどでした。

キャンペーンによりクライヌリッシュなどの銘柄が広く知られるようになり、現在のシングルモルトブームのきっかけの一つになりました。

クライヌリッシュの並行品の価格

クライヌリッシュの正規品は14年しかありませんが、かなりの種類のボトルが並行輸入されています。

次の表はクライヌリッシュの並行品の品ぞろえが充実しているショップでの販売価格です。

名称並行品価格公式Webショップ
ゲーム・オブ・スローンズ1万2,390円
10年・スペシャルリリース20232万8,270円£166
12年・スペシャルリリース20223万1,490円
16年・フォーコーナーズ・オブ・スコットランド6万6,900円£220.5
ディスティラリー・エクスクルーシヴ・パッチ14万4,350円
ディスティラリー・エクスクルーシヴ・パッチ23万9,800円
12年・ハンドフィルド57.9度4万8,950円
12年・ハンドフィルド57.5度5万2.680円
シグナトリー31年・199010万5,800円

クライヌリッシュ・ゲーム・オブ・スローンズ

中世ヨーロッパを舞台にしたファンタジードラマ、ゲーム・オブ・スローンズにインスパイアされたボトルです。

ディアジオ傘下の蒸留所が同様のボトルを販売していますが、クライヌリッシュのラベルはドラマに登場するタイレル家の紋章に由来しています。

スペシャルリリース

スペシャルリリースはディアジオ傘下の蒸留所が年1回、特別なボトルを一斉に販売するキャンペーンです。

とはいえ、毎年すべての蒸留所が参加するわけではありません。

クライヌリッシュ10年・2023

イギリスでは166ポンドで販売されているので、並行品の価格はずいぶん良心的ですが、気になるのはイギリスの公式Webショップで扱っているボトルの少なさです。

2025年9月現在のラインナップは、このボトルと14年、あと1本の合計3本しかありません。

クライヌリッシュ12年・2022

2022年のスペシャルリリースのテーマはLegends Untold、イラストレータやデザイナーとして活躍するケン・テイラー氏によるラベルがあしらわれています。

クライヌリッシュのラベルにデザインされているのは伝説の山猫でしょうか。

ペドロヒメネス樽とオロロソシェリー樽で熟成した原酒をヴァッティングし、カスクストレングスでリリースしています。

クライヌリッシュ16年・フォーコーナーズ・オブ・スコットランド

イギリスの公式Webショップで販売されている、3つのボトルの一つです。

フォーコーナーズはスコットランドの4つのウイスキー産地を指しており、クライヌリッシュはハイランド地方を代表するもの。

ローランド地方はグレンキンチー、スペイサイド地方はカーデュ、アイラ島はカリラが同様のボトルを販売しています。

ディスティラリー・エクスクルーシヴ

クライヌリッシュ蒸留所で限定販売されているボトルです。

蒸留所が200周年を迎えた2019年のニューポットを熟成し、少量が製造されました。

バッチ1は第1回生産分、パッチ2は第2回生産分を表しているので、両者を飲み比べてみるのも楽しいでしょう。

ハンドフィルド

ハンドフィルド(hand filled)とは、樽から直接手で詰めたことを表す言葉です。

クライヌリッシュのハンドフィルド12年はいくつものボトルが存在しており、それぞれ香味やアルコール度数、販売価格が微妙に異なります。

シグナトリー

スコットランドの著名なビン詰め業者、シグナトリーが手掛けたボトルです。

クライヌリッシュとは関係が深く、長期熟成ものを中心にリリースしています。

クライヌリッシュ3種類のボトルと購入方法

クライヌリッシュのボトルは正規品、並行品、2次流通品に分けられます。

それぞれ、どのような方法で購入すればよいかを見ていきましょう。

正規品の購入方法

正規品とは正規輸入元のディアジオ・ジャパンが輸入したボトルのことで、酒販店やWebショップで購入できます。

【メリット】

保管や輸送は万全なので安心して購入でき、販売価格も良心的です。

【デメリット】

現在の正規品は14年だけという、かなり寂しいラインナップです。

並行品の購入方法

ディアジオ以外が輸入したボトルのことで、Webショップを中心に販売されています。

正規品の表示がなく、安く販売されているクライヌリッシュ14年は並行品の可能性があります。

【メリット】

正規品より価格が安いほか、14年以外のボトルも購入できます。

イギリスの公式Webショップも扱っていないボトルも販売されています。

【デメリット】

めったなことはないとは思いますが、正規品よりも保管や輸送が少々不安です。

気の張る相手へのプレゼント用途としては、ふさわしくないかもしれません。

2次流通品の購入方法

いったん誰かの手に渡ったボトルで、再び販売されているもののことで、ヤフオクやメルカリで販売されているクライヌリッシュの多くが2次流通品です。

【メリット】

並行品よりもさらに安く購入できることと、終売になったボトルも入手できることがメリットです。

高いプレミアが付いた、貴重なボトルも出品されています。

【デメリット】

ボトルの状態や出品者の質が不安です。

個人が保管していたボトルがほとんどなので、中身や外観に問題があるかもしれませんし、代金を支払ったのに商品が届かないなどのトラブルも耳にします。

掲載されている写真や説明文、出品者の評価をよくチェックした上で利用してください。

高額で落札されたクライヌリッシュ・ベスト10

ここからは、ヤフオクに出品されていた2次流通品の例として、過去10年間で高額落札されたクライヌリッシュのベスト10を紹介していきます。

あわせて、高額落札されるボトルの共通点を探っていきましょう。

紹介する落札価格はこれまでの最高額であり、現在の落札相場や買取価格とは異なることをご了承ください。

順位名称最高落札額
1位エインズリー&ハイルブロン・クライヌリッシュ12年165万5,000円
2位シグナトリー・クライヌリッシュ29年・1965-199472万7,364円
3位ゴードン&マクファイル・クライヌリッシュ36年・197250万1,000円
4位キングズバリ―・クライヌリッシュ32年・197250万円
5位ユナイテッド・ディスティラーズ・レアボトル・クライヌリッシュ24年・197245万1,500円
6位クライヌリッシュ28年・197244万6,444円
7位ケイデンヘッド・クライヌリッシュ・197243万9,333円
8位スリーリバーズ・クライヌリッシュ32年・1972-200542万6,000円
9位ゴードン&マクファイル・プライベートコレクション・クライヌリッシュ・1969-200540万円
10位プレストンフィールド・クライヌリッシュ・197339万1,650円

1961年以前に蒸留されている

1961年は旧クライヌリッシュ蒸留所(現ブローラ蒸留所)で、蒸留器の加熱方法が石炭直火から蒸気式へ切り替わった年です。

市場では1961年以前に蒸留されたクライヌリッシュが高く評価されており、1位のボトルがそれに当たります。

1位のラベルにはビン詰め業者・エインズリー&ハイルブロンの名前や、そのシンボルであるグリフォンのマークが見られるのも特徴です。

h3:著名ビン詰め業者が手掛けている

高額で取引されているボトルのほとんどが、エインズリー&ハイルブロンやシグナトリー、ゴードン&マクファイルなど著名ビン詰め業者が関わっています。

このことは、クライヌリッシュの原酒のほとんどがブレンデッドウイスキーに使われていた時代に、シングルモルトとして製造された貴重なボトルであることを表します。

クライヌリッシュ蒸留所が自らの名前を冠したボトルを発売し始めるのは、1992年の「花と動物」以降です。

当たり年に蒸留されている

上の表を見ていると、1972年に蒸留されたボトルが多く含まれていることに気付きます。

1972年はクライヌリッシュ蒸留所が、特に高品質なニューポットを生産した年で、ファンの間ではビッグヴィンテージとして知られているのです。

クライヌリッシュの当たり年は1972年以外では、1982年、1989年、1997年など。

これらの年に蒸留されて、安価で販売されているボトルを見つけたら、すぐ購入するのがよいかもしれません。

「花と動物」シリーズ

1992年に始まった「花と動物」は、クライヌリッシュ蒸留所を一躍有名にした記念すべきシリーズです。

上の表に掲載されるほどではありませんが数万円で取引されているほか、当たり年とされる1982年に蒸留されたボトルは、さらに高い相場となっています。

「花と動物」クライヌリッシュは、14年が初めて販売された2002年まで製造が続きました。

ブローラ蒸留所のボトルも高価

旧クライヌリッシュ蒸留所は1967年にブローラに改名し、1983年の閉鎖まで操業を続けました。

そして2021年に再開するのですが、現在ブローラの名前で販売されているのは1983年の閉鎖までに造られた原酒を用いたボトルです。

現在流通しているブローラのボトルのほとんどは長期熟成物であり、高値で取引されています。

まとめ

2025年9月現在、クライヌリッシュの正規品は14年のみです。

比較的良心的な定価が付けられていますが、さらに安価な14年やほかのボトルを購入したい方は、並行品を豊富に扱っているWebショップを利用するのもよいでしょう。

並行品よりもさらに安価な14年やレアなボトルを探している方は、2次流通品を狙ってください。

また、クライヌリッシュの14年やレアなボトルを手放したい方は、弊社サケウルの無料査定を利用して、最新の買取相場を確認してください。

高価買取できるボトルは、上であげたものだけでなく数多く存在しています。

クライヌリッシュの古いボトルに、思わぬ値段がつくかもしれません。

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