投稿日:2025.09.17

キリンと言えばビールという印象が強いですが、これまでにジャパニーズウイスキーの名品を手掛けてきたことを忘れるべきではありません。

その代表である、富士や富士山麓の定価や販売相場を紹介しています。

また、キリンディスティラリーの富士御殿場蒸留所や、現在は入手が難しいボトルについても解説。

サントリーやニッカの影に隠れがちな、キリンディスティラリーの魅力的なウイスキーへの理解を深めていきましょう。

キリン富士の定価は7,190~8,380円(税込)

富士はキリンディスティラリーが2020年から製造している、ウイスキーの銘柄です。

2025年9月現在ラインナップされているのは、シングルグレーン、シングルブレンデッド、シングルモルトの3種類で、定価はそれぞれ7,190円、7,780円、8,380円(すべて税込)となっています。

キリン富士は、今のところスムーズに供給されています。

下に掲載した表の販売価格は価格ドットコムによるものですが、安いWebショップを利用すれば定価の30%引きぐらいで購入できるでしょう。

なお、ここでの定価はキリン公式オンラインショップでの販売価格で、送料込みとなっています。

一方、販売価格は送料別であることをご了承ください。

名称定価(税込・送料無料)販売価格(税込)
シングルグレーン7,190円5,034円~
シングルブレンデッド7,780円5,323円~
シングルモルト8,380円6,460円~

現行のキリン富士と富士山麓の違い

キリンには富士だけでなく富士山麓という銘柄もあり、少しややこしくなっています。

まずは、両者の違いを見ていきましょう。

富士山麓の現在のラインナップはシグニチャーブレンドのみで定価は6,290円。

価格ドットコムでの最安値は、定価の20%引きくらいです。

名称定価(税込・送料無料)販売価格(税込)
富士山麓6,290円4,980円~

ジャパニーズウイスキーかどうか

富士と富士山麓の違いは、ジャパニーズウイスキーかどうかです。

富士はジャパニーズウイスキーですが、現行の富士山麓はジャパニーズウイスキーではありません。

日本洋酒酒造組合の定義では、日本製の原酒だけで構成されていることが、ジャパニーズウイスキーと名乗る条件の一つとなっています。

富士は日本産の原酒だけで構成されていますが、富士山麓には海外メーカーの原酒も使われているため、ジャパニーズを名乗ることはできません。

シングルかどうか

シングルブレンデッドなど、富士の三つのボトルにはすべてシングルが付いていますが、富士山麓は単にブレンデッドとなっています。

ウイスキーにおけるシングルは一つの蒸留所という意味で、富士の三つのボトルはキリン富士御殿場蒸留所で造られた原酒だけで構成されています。

一方、富士山麓では海外で蒸留された原酒を使用しているため、シングルを名乗れないのです。

【世界的にまれなシングルブレンデッド】

シングルモルトやシングルグレーンはともかく、シングルブレンデッドを名乗れるウイスキーは世界的にも多くはありません。

シングルブレンデッドウイスキーを製造できるのは、モルト原酒とグレーン原酒両方の製造設備を持つ、相当な規模の蒸留所のみだからです。

あわせて、キリン富士御殿場蒸留所でのグレーン原酒は、3種類の蒸留器を駆使しており、こちらも世界的に稀な取り組みです。

キリンディスティラリー富士御殿場蒸留所では、サントリーやニッカに負けない個性を持つウイスキーが製造されています。

入手困難なキリン富士

レギュラーラインナップのキリン富士が定価よりも安く購入できる一方で、特別版の富士は簡単には購入できません。

多くがプレミア価格で販売されているほか、ヤフーオークションでも高値で落札されています。

名称定価落札相場
シングルグレーンウイスキー富士30年27万5,000円15万円程度
シングルブレンデッド富士2022・マスターピース5万4,780円6万円程度
50thアニバーサリーエディション・グレーン2万7,500円3万円程度
50thアニバーサリーエディション・ブレンデッド3万6,080円4万円程度
50thアニバーサリーエディション・モルト2万1,780円5万円程度

シングルグレーンウイスキー富士30年

2020年に発売されたボトルで、世界的にも珍しい単式蒸留器の一種、ケトルで造られ、30年以上の熟成を経たグレーン原酒で構成されています。

ケトルで造られた原酒は連続式蒸留器で造られたものより、香味が豊かに仕上がります。

シングルグレーンウイスキー富士30年は、ウイスキーの著名なコンクール・WWAアワード2020年でグレーンウイスキー部門の最高賞を獲得しました。

シングルブレンデッド富士2022・マスターピース

2020年の発売当初はシングルグレーンだけのラインナップでしたが、2022年にシングルブレンデッドが登場しています。

それと同時に1,000本限定で発売されたのが、シングルブレンデッド富士2022・マスターピースです。

使われている原酒はグレーン30年にも使われたものなど、富士御殿場蒸留所の膨大なストックから厳選されたものばかり。

世界でもまれな製造環境にある、キリン富士御殿場蒸留所だからこそできたボトルです。

ちなみにレギュラーラインナップのシングルモルト富士は、2023年に登場しています。

50thアニバーサリーエディション

富士御殿場蒸留所の操業50周年に当たる2023年に、キリンは三つのボトルを販売しました。

グレーン、ブレンデッド、モルトのいずれも、操業を開始した1973年蒸留の原酒など、これまでに造られた選りすぐりの原酒で構成されています。

ブレンドやヴァッティングを担当したのは、世界的なコンテストでマスターブレンダ―・オブ・ザ・イヤーに選出された経験を持つ田中城太氏です。

入手困難なキリン富士山麓

ここからは現在は製造されておらず、入手困難な富士山麓のボトルについて見ていきましょう。

名称定価落札相場
樽熟50°900円(実売価格)数1,000円程度
樽熟原酒50°1,620円数1,000円程度
シングルモルト18年1万5,000円(実売価格)数万円程度
18年リミテッドエディション数万円程度
5年リミテッドエディション数万円程度

富士山麓樽熟50°

2005年から2016年まで販売されていたボトルです。

今日のようにウイスキーが売れていなかったころに企画され、本格的な香味と価格の安さを重点に開発されました。

とはいえ安価な輸入原酒を使わずに、富士御殿場蒸留所が製造したモルト原酒とグレーン原酒で構成されていたシングルブレンデッドウイスキーです。

富士山麓樽熟原酒50°

樽熟50°のあとを受け、2016年から2019年にかけて販売されていたボトルです。

商品名に原酒という言葉が追加されたのは、ノンチルフィルタード製法になり、樽出しの香味に近づいたからでしょう。

樽熟50°と比べて定価は上がりましたが、ウイスキーブームもあり大いに売れた様子。

原酒不足を理由に終売し、現在販売されている富士山麓はシグニチャーブレンドのみとなりました。

富士山麓シングルモルト18年

2005年から2015年にかけて販売されていたプレミアムボトルで、主に富士山麓御殿場蒸留所やキリン公式オンラインショップで販売されました。

現在のシングルモルトウイスキーブームにより注目を集め、オークション落札価格はかなりのものとなっています。

富士山麓18年リミテッドエディション

2016年に販売された限定版のブレンデッドウイスキーで、18年以上熟成した原酒をブレンドした後に、オロロソ樽による後熟をおこなっています。

富士山麓5年リミテッドエディション

5年以上熟成した原酒をブレンドし、メルシャンの赤ワインに使用した樽で後熟をおこなっています。

ワインレッドのパッケージやラベルが特徴で、樽出しそのままで加水されていないため、アルコール分は57%です。

富士御殿場蒸留所とは

富士御殿場蒸留所はキリンシーグラムにより、1973年に設立されました。

キリンシーグラムはキリンビールとアメリカのJEシーグラム、イギリスのシーバス・ブラザーズによる合弁会社。

三つの国のウイスキー製造のノウハウが結実したのが、富士御殿場蒸留所であり、現在はキリンビール傘下でキリンディスティラリーと改称しています。

特徴はすべての製品に富士山の伏流水を使用していることと、裾野に広がる広大な敷地で発酵からビン詰めまですべての工程をおこなっていること。

モルト原酒とグレーン原酒の両方が造られているだけでなく、ブランデーやウォッカなども製造しています。

富士御殿場蒸留所が製造したウイスキー

ここまで富士や富士山麓について解説してきましたが、富士御殿場蒸留所が製造するウイスキーの代表といえばロバートブラウンでしょう。

キリンが製造するウイスキーの第1号として1974年に登場し、現在も生産が続くロングセラーです。

ここからは、富士御殿場蒸留所が手掛けてきたウイスキーの銘柄で、特に印象的なものとヤフーオークションでの落札価格を紹介していきましょう。

御殿場蒸留所ピュアモルトウイスキー

落札相場:数千円

富士御殿場蒸留所の操業20周年を記念して、1994年に発売されたモルトウイスキーです。

サントリー山崎が発売された1984年よりは遅いものの、来るべきシングルモルトブームに先駆けたボトルの一つといえそうです。

御殿場蒸留所ピュアモルトウイスキー自体の落札相場はそれほどでもありませんが、特別版ともいえる20年は10万円を超える価格で落札されています。

エバモア

落札相場:2万円程度

21年以上熟成した原酒で造られた、プレミアムブレンデッドウイスキーです。

1999年のデビューから2005年まで、一本ずつ限定品として発売されており、毎年使用する原酒の個性を生かしたブレンドになっているのが特徴です。

一つのボトルの落札相場は2万円程度ですが、1999年から2005年の7本がセットで出品された際には35万円を超える落札額になりました。

The Fuji Gotembaシングルグレーン15年

落札相場:2万5,000円程度

The Fuji Gotembaはキリンディスティラリーへの改称後、初めて販売された銘柄です。

銘柄初のボトルをシングルグレーンにしたのは、グレーンウイスキーの製造に自信を持つ、キリンならではの選択といえるでしょう。

今でこそ、シングルグレーンと名乗るボトルはいくつかありますが、当時はまだ珍しい存在でした。

The Fuji Gotembaシングルモルト18年

落札相場:4万円程度

シングルグレーン15年の発売と同じ、2004年に発売されたボトルです。

世界的な酒類のコンテスト・ISCで金賞に輝いた、記念すべきボトルでもあります。

シングルグレーン15年のラベルにはアクセントにグリーンがあしらわれていましたが、シングルモルト18年はゴールドで彩られています。

The Fuji Gotembaシングルグレーン27年

落札相場:10万円程度

富士山が2013年にユネスコの世界文化遺産に登録されたことを記念して、発売されたボトルです。

蒸留所の象徴ともいえる富士山を記念するのに、シングルグレーンの長期熟成物を選ぶところに富士御殿場蒸留所らしさが表れています。

富士御殿場蒸留所シングルモルトウイスキー17年スモールバッチ

落札相場:3万円程度

落款を模したマークが特徴の富士御殿場蒸留所シリーズの一本は、2015年に発売されました。

同シリーズにはシングルグレーン25年があり、いずれも少量熟成・少量生産のスモールバッチです。

ディスティラーズセレクト

落札相場:3万円程度(グレーンとモルトのセット)

2016年から数年間、富士御殿場蒸留所のショップ限定で販売されていたボトルです。

グレーンとモルトの2種類があり、それぞれカスクストレングスのため50%以上の高いアルコール度数となっています。

まとめ

キリンディスティラリーの富士御殿場蒸留所はこれまでに、現行の富士や富士山麓などさまざまなボトルを手掛けてきました。

現行のボトルのほとんどが定価で入手できますが、これまでのもの中には入手が難しく、プレミア価格で取引されているものも。

弊社サケウルではキリンの貴重なウイスキーを高価買取いたします。

また、現行の富士や富士山麓も大歓迎。

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