
投稿日:2025.08.06
定価6,000円のニッカウヰスキー・カフェグレーンは、終売のうわさがあったことや、一時休売していたこともあり、かつての販売相場は定価以上でした。
本稿では、2025年8月現在のカフェグレーンの販売価格や買取価格を解説しています。
あわせて、限定版・特別版ボトルの紹介や買取価格も紹介。
カフェグレーンについて、深く知ることができるでしょう。
カフェグレーンの定価は6,000円(税別)

ニッカウヰスキーのカフェグレーンは、2013年6月に発売されました。
発売当初の定価(希望小売価格)は税別5,200円でしたが、2015年に6,000円に値上げされ、現在に至ります。
カフェグレーンが国内販売されたのは、前年に発売されたヨーロッパでの好評を受けてとのことですが、それまでに販売実績がまったくなかったわけではありません。
限定版・特別版は何度か販売されており、ほかにはないユニークさで人気でした。
まずは、カフェグレーンがどのようにユニークなのかを見ていきましょう。
ユニークな存在・カフェグレーン
カフェグレーンのユニークさは、まずその名前です。
カフェという言葉はボトルカラーのブラウンもあり、コーヒーを連想させますが、カフェグレーンはコーヒー風味のウイスキーではありません。
また、本来はブレンデッドウイスキーのベースであるはずの、グレーンウイスキーだけを販売するのもユニークです。
今日ではサントリー知多の登場もあり、ある程度の認知を得たグレーンウイスキーですが、発売された2013年ごろは、現在よりもマニアックな存在でした。
カフェグレーンのカフェとは
カフェグレーン(COFFEY GRAIN)のカフェがコーヒー(COFFEE)と関係がないことは、両者のつづりを確認すれば気づくことでしょう。
カフェグレーンのカフェは連続式蒸留器を発明したアイルランド人、イーニアス・カフェ(Aeneas Coffey)に由来しています。
とはいえ、1830年ごろにカフェが発明した連続式蒸留機は、現代のものよりもシンプルです。
連続式蒸留機はそれまでの単式蒸留器と比較すると、短時間・ローコストで蒸留できるとはいえ、現代のものと比較すると生産効率は高くはありません。
一方でカフェ式連続式蒸留機は、現代のものより原料由来の香味が残るという特徴があります。
章の冒頭の写真は、ニッカ(左)のカフェ式とサントリーの現代的なものを組み合わせたものですが、両者の違いがよくわかるでしょう。
ニッカウヰスキーがカフェ式連続式蒸留機を導入した1963年には、すでに旧式と見なされていました。
しかし、導入を決めた竹鶴政孝は、現代的な連続式蒸留機で造られるニューポットよりも豊かな香味を求めて、あえて古い型のカフェ式を選んだのです。
効率で劣るカフェ式連続蒸留器を稼働させている蒸留所は日本ではニッカウヰスキーが唯一、世界的にも数少なくなっています。
カフェグレーンのグレーンとは
カフェグレーンのグレーンとは、トウモロコシや小麦、ライ麦などの穀類を指しており、カフェグレーンでは主な原料にトウモロコシを用いています。
グレーンウイスキーと対をなすのは、日本やスコットランドではモルトウイスキーです。
連続式蒸留機で造られるグレーンウイスキーは、単式蒸留器で造られるモルトウイスキーよりもローコストで大量生産に向きますが、香味が弱いのが特徴です。
そこで、両者を合わせるブレンデッドウイスキーが考案され、大量生産がおこなわれるようになり、イギリス以外でも広く楽しまれるようになりました。
つまり、グレーンウイスキーは本来、モルトウイスキーを割るための存在であり、それだけで楽しむようなものではなかったのです。
今日ではウイスキーも多様化し、グレーンウイスキーが認知されるようになりましたが、10年以上前に登場したカフェグレーンが、いかにユニークだったかがわかるでしょう。
カフェモルトとの関係とは
同じくニッカウヰスキーが手掛けるカフェモルトは、カフェグレーンと似た存在です。
定価も同じ6,000円でボトルのデザインもそっくり、カフェモルトもちろんカフェ式連続式蒸留機で造られます。
両者の違いはトウモロコシが原料のカフェグレーンに対して、カフェモルトは大麦麦芽を用いていることです。
しかし、ニッカウヰスキーの公式HPは、カフェモルトをモルトウイスキーではなくグレーンウイスキーに分類しています。
単式蒸留器が用いられる一般的なモルトウイスキーと異なり、カフェモルトには連続式蒸留機が用いられているのがその理由のようです。
カフェグレーンの販売相場が高かった理由

カフェグレーンの定価は6,000円で、販売相場は価格ドットコムによると5,500円から6,000円程度なので、2025年8月現在、定価相応で推移していることがわかります。
ところが、2024年の4月ごろまで7,000円台中盤から9,000円近くが販売相場でした。
また、カフェグレーンの兄弟的存在、カフェモルトの販売相場も現在は落ち着いていますが、2024年の8月ごろまで9,000円から1万2,000円で定価を大きく上回っていました。
ここからは、カフェグレーンやカフェモルトが一時的に値上がりした理由を見ていきましょう。
カフェモルト終売のうわさ
2013年にはサントリー山崎10年と白州10年が終売し、2014年にはニッカウヰスキーでも竹鶴12年が、2015年には余市や宮城峡の多くのボトルが終売しました。
ジャパニーズウイスキーのブームにより、製造のための原酒が不足するようになったことが原因で、ウイスキーファンの間では次に終売になるボトルがうわさされました。
その一つとしてあげられたのが、カフェモルトです。
グレーンウイスキーに分類されているとはいえ、カフェモルトも終売したボトルと同じく大麦麦芽が原料なのが理由です。
終売したボトルが高値で取引されていることから、終売前にカフェモルトを購入しておこうという動きもあり、販売相場もじわじわと上がり始めました。
カフェモルトとカフェグレーンが休売に
そして、2019年2月ごろには、カフェモルトが店頭から消えました。
そのころカフェグレーンも姿を消し、両方のボトルの販売相場は定価を大きく上回るようになります。
2019年末にはカフェモルトとカフェグレーンが再び出回るようになり、終売ではなく休売だったとわかりました。
それでも近々終売するというかもという不安感、一部の方にとっては期待感はぬぐえず2024年の中ごろまで販売相場は高値で推移していました。
2025年8月現在、カフェグレーンとカフェモルトの供給は安定しており、販売相場は定価近辺で落ち着いています。
カフェグレーンの種類と買取相場

ニッカウヰスキーのカフェグレーンの買取相場はは数1,000円程度で、供給が安定していることもあり販売価格相応となっています。
一方でカフェグレーンのバリエーションには、高価買取できるボトルが多数あります。
現在のレギュラーボトルが販売された2014年以前の限定版・特別版を中心に、バリエーションと買取相場を見ていきましょう。
カフェグレーンウイスキー
買取相場:1万円程度
1991年から1997年にかけて販売されていた、現在のカフェグレーンの祖先のようなボトルです。
グレーのラベルには手書きを模した書体で「Nikka Coffey Grain Whisky」、すぐ下に「カフェ式蒸留グレーンウイスキー」とあり、500ml入りの四角い透明ボトルで販売されました。
裏ラベルにはカフェ式連続式蒸留機の貴重さや香味の特徴について述べられてますが、飲み方の一例で冷凍庫で凍らせることをあげているのに珍しさを感じます。
シングルカスク・カフェグレーン
買取相場:数万円程度
シングルカスク・カフェグレーンは、買取相場がわかりづらいボトルです。
一つの樽から抽出したグレーン原酒のみ使われているという特性から、さまざまなバリエーションが存在しているからです。
たとえば、シリーズ最初に販売された「シングルカスク・カフェグレーン1990」だけでも、抽出したカスク(樽)番号の違いで2種類が存在しています。
いずれも、一つの樽から抽出できる量が限られており少量しか生産できないことから、すべてネットで抽選販売されました。
次の表は、2003年に初めて発売されたシングルカスク・カフェグレーン1990をまとめたものです。
| アルコール度数 | 容量 | 定価 | 製造本数 | |
| ボトル1 | 61.9% | 750ml | 8,000円 | 216本 |
| ボトル2 | 63.9% | 750ml | 8,000円 | 180本 |
シングルカスク・カフェグレーンはうまく熟成した樽ができ次第、ビン詰め・出荷されていました。
カフェグレーンの後に続く年号は蒸留された年を表していますが、1990だけでもアルコール度数が60.9%という別のボトルが、2003年の年末にビン詰め・出荷されています。
シングルカスク・カフェグレーンの蒸留年は1990年から2000年のものが、ビン詰め年は2003年から2016年のものがあり、相当な数のバリエーションが存在しています。
あわせて、製造本数も少ないのですべてが貴重といえますが、買取相場ができるほど取引実績は豊富ではありません。
シングルカスク・カフェグレーンの詳しい買取価格は、弊社サケウルの無料査定でおたずねください。
シングルカスク・カフェグレーン1995-2011
買取相場:5万円程度
何種類かあるシングルカスク・カフェグレーン1995の中で、2011年にビン詰め出荷されたボトルには特別感があります。
21年の熟成年数はシリーズ中最長で、あるウイスキーの批評サイトでは100点満点で90点以上と高く評価されています。
それだけに買取相場も、5万円程度と高いものとなっています。
蒸留所限定カフェグレーン
ニッカウヰスキーが所有する余市と宮城峡の蒸留所には、ギフトショップがあり限定品のウイスキーが販売されています。
人気が高いのはやはりモルトウイスキーですが、カフェグレーンの限定品もあり、2025年現在高値で取引されています。
カフェグレーン12年
買取相場:1万円程度
宮城峡蒸留所限定のボトルで、500mlと180mlの2種類が販売されました。
1万円程度の買取相場は500mlのものです。
カフェグレーンウイスキー・ライト&ソフト
買取相場:数万円程度
余市蒸留所限定のボトルで、買取相場は500ml入りのものです。
ラベルには樽番号のスタンプ入りなので、さまざまな香味やアルコール度数のものがあるのでしょう。
シングルカフェグレーン・ウッディ&メロウ
買取相場:数万円程度
宮城峡蒸留所限定で、定価6,800円で販売されていたボトルです。
500mlと180mlのいずれもスタンダードな丸形のボトルに収められており、買取相場は500ml入りのもので数万円程度と、かなりのものになっています。
シングルカフェグレーン・70周年記念ボトル
買取相場:5万円程度
ニッカウヰスキーが創業70周年を記念して、2004年に発売したボトル4本組「70th Anniversary Selection」のうちの1本です。
セット内容は次の4本で、サンドブラストで文字が彫られた特別なボトルに収められており2,000セット限定、定価は3万5,000円で販売されました。
- シングルモルト余市12年
- シングルモルト宮城峡12年
- ニッカマスターブレンダーズブレンド12年
- シングルカフェグレーン12年
シングルカフェグレーン1本だけでも相当な相場ですが、4本セットなら数10万円での買取が期待できるでしょう。
ニッカ・ザ・グレーン
買取相場:5,000円程度
2024年のニッカウヰスキー創業90周年に向けて、製造されたボトルの一つです。
カフェ式連続蒸留器導入の60周年に当たる、2023年に発売されました。
7種類のグレーン原酒がブレンドされており、カフェ式連続式蒸留機で造られ30年以上の熟成を経たものが香味の中心となっています。
定価は1万2,000円でしたが、かなりの数量が出回っているのでしょう。
買取相場は5,000円程度となっています。
まとめ
ニッカウヰスキーのカフェグレーンは、世界的にも珍しいカフェ式連続式蒸留機で造られたグレーンウイスキーです。
終売のうわさや実際に販売が停止されていたことから、一時は定価の6,000円を上回る販売相場になりましたが、2025年8月現在は定価相応で入手できます。
それだけに、レギュラー販売されているカフェグレーンの買取相場も定価相応のものです。
一方で、限定版・特別版のカフェグレーンは、高い買取相場で推移しています。
とはいえ、買取相場は変動しますし、限定版・特別版の中には多バリエーション・少量製造のものもあり、手放す際には買取価格の確認が必要です。
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