
投稿日:2025.06.27
定価がいくらだったのか、限定何本だったのか、どんな内容だったのか。
響40年が抽選販売されたというニュースが気になっている方は多いはずです。
本稿では響40年の定価など、細かな情報をまとめています。
あわせて、入手するならいくらになるか気になる方もいらっしゃるでしょう。
8,500万円の値が付いた山崎55年や、高額での落札実績がある響シリーズのデータをもとに、響40年のポテンシャルを探っていきましょう。
サントリー響40年の定価は400万円(税別)

サントリー響40年が発売されたのは、2025年5月のことでした。
定価は税別で400万円ですが、この手の商品の通例として店頭販売はありません。
特設ページで2024年11月から購入希望者を募って抽選し、2025年5月から順次発送される仕組みでした。
したがって2025年現在、サントリー響40年を入手するなら、オークションなど正規以外の方法に頼るしかありません。
一時ほどではないとはいえウイスキーブームは続いており、入手には定価を上回る金額を支払わねばならないでしょう。
| 名称 | 響40年 |
| 定価 | 400万円(税別) |
| 販売方法 | 抽選販売 |
| 応募期間 | 2024年11月5日~11月12日 |
| 発売日 | 2025年5月27日より順次発送 |
響40年が400万円もする理由
サントリーの定価が高額なウイスキーで、多くの方がイメージするのは2020年発売の山崎55年でしょう。
定価は税別で300万円でしたが、発売直後に香港で開催されたオークションで8,500万円の値段が付き大いに話題になりました。
しかし響40年は400万円、山崎55年を100万円も上回る定価が付けられています。
ここからは、定価が高い理由を考えていきましょう。
一部、推測が入りますが、ご了承ください。
40年以上熟成した原酒で構成されているから
響40年は40年以上熟成した貴重な原酒で構成されています。
ポイントは単に長期間熟成した原酒をブレンドしたわけではないというところ。
それぞれが熟成のピークを迎えたもしくは、響40年を構成するのにふさわしいと判断されたものだけで構成されているところです。
次の3つはサントリーが特にあげている熟成のピークを迎えた原酒です。
- 1978年蒸留・山崎ホワイトオーク樽原酒
- 1981年蒸留・白州ピーテッドモルト原酒
- 1979年蒸留・知多グレーン原酒
いずれも長期熟成の貴重なもので、中でも白州ピーテッドモルトや知多グレーン原酒が、響40年でどのような働きをしているか気になる方は多いはずです。
ブレンドや後熟にも手間がかかっているから
サントリーの資料には書かれていませんが、響40年ならブレンドや後熟にも手間がかけられているはずです。
手作業でのブレンドや1年という長期間の後熟は、響の現行ラインナップで最も高額なボトル30年の特徴ですが、40年にも同等かそれ以上の手間がかけられていることでしょう。
後熟とは原酒をなじませるために、ブレンド後に樽で寝かせる工程のことですが、近年は後熟に注目してボトルを選ぶ方が増えています。
果たして響40年は、どのような樽でフィニッシュさせたのでしょうか。
工芸品のようなパッケージを用いているから
響40年には、400万円という定価にふさわしいパッケージが用いられており、とりわけキャップとボックスは手が込んでいます。
【蒔絵キャップ付きクリスタルボトル】
キャップとトップにはめ込まれたメダルには、日本の四季の草花があしらわれていますが、これらは熟練の蒔絵職人の手作業によるものです。
蒔絵は漆を接着剤に金粉などを貼り付けて装飾する技法で、メダルの素材の白蝶貝と美しい調和を見せています。
ちなみに白蝶貝はマザー・オブ・パールとも呼ばれており、高級時計の文字盤にも使われる素材です。
響40年の文字が金色に輝くボトルは、ほかの響の高額ボトルと同様にクリスタルガラスが使われています。
【特製12面ボックス】
ウイスキーを特別なものにするのは長い熟成期間ですが、響にはシリーズを通じて時間をイメージさせるアイコンがちりばめられています。
響40年のボトルを収めるのは、12カ月を表す12面の特製ボックスです。
各面にはサクラやミズナラ、カツラなど日本に自生する樹種が用いられ、日本の四季の花々が漆芸により描かれています。
響40年を山崎55年と比較する
響40年の400万円という定価は用いられた原酒の貴重さと手間、工芸品のようなパッケージによるものですが、300万円で販売された山崎55年はどうだったでしょう。
ブレンデッドとシングルモルトという大きな違いはありますが、サントリーを代表する高額なウイスキーを比較していきましょう。
用いられた原酒の比較
響40年は1970年後半や1980年代前半に蒸留された原酒で構成されている一方で、山崎55年は、1964年以前に蒸溜・貯蔵されたモルト原酒で作られています。
これだけでは山崎55年のほうが上に感じられますが、酒齢だけでは決まらないのがウイスキーの良し悪しです。
ブレンデッドウイスキーでは、特にブレンダーの手腕が問われます。
山崎・白州・知多という3カ所の蒸留所で造られた膨大な量の原酒の組み合わせを考えて、400万円の価値に見合った響を作り上げるのに、相当な苦労があったことでしょう。
ブレンドの労力も踏まえると、両者の原酒は同等のものが使われていると考えられます。
収められたパッケージの比較
山崎55年のボトルは響40年と同じクリスタル製で、ラベルのかわりに彫刻と金蒔絵が用いられているのも同じです。
とはいえ、山崎55年のキャップには特別な装飾は施されてなさそうです。
山崎55年を収めるのはミズナラ製の木箱で、よくある桐箱とは異なり高級感があり、漆による装飾も施されています。
しかし、12角柱の響40年ほど凝ったものではありません。
パッケージの豪華さでは、響40年が上回るといえるでしょう。
販売地域・販売数量
響40年は日本だけの限定販売でしたが、山崎55年はヨーロッパやアジアの免税店でも販売されていました。
販売数量は響40年が100本に対して、山崎55年は国内向け100本、免税店向け100本の計200本です。
貴重さや入手しにくさでも、響40年が上回っています。
話題の大きさ
話題の大きさでは、何といってもオークションで8,500万円の値段が付いた山崎55年でしょう。
この落札額はジャパニーズウイスキーの最高額として、語り草になっています。
一方で山崎55年よりも100万円も高額なのに、響40年が高額で取引されたというニュースはありません。
いささか地味な印象ですが、これはジャパニーズウイスキーのブームが落ち着いたことが理由でしょう。
響40年も山崎55年と同様に転売対策として、シリアルナンバーや当選者・購入者の名前があちこちに入っているはずなので、そのことが功を奏したともいえますが。
高額で取引されているサントリー響ベスト10

2025年現在、響40年が高額で取引されたというニュースはありませんが、ここからは響シリーズの高額取引実績ベスト10を見ていきましょう。
ヤフーオークションの過去10年間のデータを元にしているので、現在の取引価格と乖離があるかもしれないことをご了承ください。
| 順位 | 酒齢 | 名称(通称) | 落札価格(税込) | 落札年 |
| 1 | 響35年 | 徳田八十吉 | 700万1,000円 | 2021年 |
| 2 | 響35年 | 古九谷写し | 560万5,000円 | 2023年 |
| 3 | 響35年 | 酒井田柿右衛門 | 560万1,000円 | 2022年 |
| 4 | 響35年 | 初期有田 | 510万1,000円 | 2023年 |
| 5 | 響17年 | 意匠ボトル・四季花鳥 | 364万1,000円 | 2022年 |
| 6 | 響35年 | 13代今右衛門 | 350万円 | 2020年 |
| 7 | 響30年 | 松坂屋限定 | 330万9,502円 | 2018年 |
| 8 | 響21年 | 有田焼青磁ボトル | 289万1,888円 | 2021年 |
| 9 | 響17年 | 意匠ボトル・鳳凰 | 270万1,000円 | 2022年 |
| 10 | 響21年 | サントリーホール | 220万1,111円 | 2021年 |
響35年の特徴と定価
ベスト10のうち、5つを占めているのは響35年です。
同じボトルを省かなければ9つを占めることになるので、2025年現在、最も高い価格で取引されている響のシリーズといえます。
響35年は2002年から2016年まで4回、5種類が発売されました。
2002年、2007年、2012年の3回は人間国宝が制作に関わっており、中でも人気が高いのは1位の3代徳田八十吉が手掛けたボトル(上の写真中央)です。
一目でそれとわかる特徴の、紺地の美しいグラデーションを持っているからでしょう。
2016年のみ2種類のボトルが同時発売されており、それぞれ過去の銘品を模したものとなっています。
人間国宝が手掛けたものより定価が安いにもかかわらず、2位にランクインしているのは、片方しか持っていないコレクターがペアでそろえたいという気持ちが働いたからでしょうか。
| 発売年 | 作者 | 名称 | 定価 | 数量 |
| 2002年 | 有田焼・13代今右衛門 | 色絵薄墨草花文洋酒瓶 | 100万円 | 100本 |
| 2007年 | 九谷焼・3代徳田八十吉 | 耀彩瓶・碧陽 | 100万円 | 100本 |
| 2012年 | 有田焼・14代酒井田柿右衛門 | 濁手山つつじ文洋酒瓶 | 100万円 | 100本 |
| 2016年 | 初期有田 | 染付牡丹蝶図筒形瓶 | 70万円 | 150本 |
| 2016年 | 古九谷写 | 色絵牡丹蝶図筒形瓶 | 70万円 | 150本 |
意匠ボトルの特徴
意匠ボトルのシリーズは、空港の免税店限定で販売されました。
海外からの旅行者をターゲットにしており、日本を強く思わせるデザインがボトルにほどこされています。
マスターズセレクト、ジャパニーズハーモニー、17年、21年、30年で意匠ボトルが発売されました。
いずれも高い人気ですが、響17年・四季花鳥が5位、鳳凰が9位に入っています。
5位の響17年・四季花鳥が高い理由は、2010年に発売された最初の意匠ボトルであり、3,000本と製造数がほかの半分くらいと少ないからでしょう。
9位に響17年・鳳凰が入っているのは、中国で特に人気の高い図柄であるからと想像されます。
そのほかの限定ボトルの特徴
7位の響30年・松坂屋限定ボトルは、デパート開業100周年を記念して販売されたもので九谷焼花瓶・青華鳳凰宝相華に収められています。
特徴は同柄の茶碗のような、ウイスキーグラスがペアで付属することです。
8位の響21年・有田焼青磁特製ボトルは、響ゴールド倶楽部限定で配布されたものです。
通常の響シリーズと同様に24面カットのボトルですが、青磁の美しさが特に目を引きます。
10位の響21年・サントリーホールは、オープン10周年を記念したものです。
オーケストラで使われる楽器が描かれた特製クリスタルボトルに収められているのが特徴ですが、数が少ないのは関係者だけに配布されたものだからでしょうか。
高額ボトルから響40年のポテンシャルを考える

100本が抽選販売された響40年は、すでに定価で入手できません。
ならば、いくらで入手できるかは気になるところです。
ここからは高額で取引されている響の共通点と、響40年を比較しながら、今後の取引相場を考えていきましょう。
果たして山崎55年の8,500万円は超えてくるのでしょうか。
高額ボトルの共通点【入手しにくい】
入手しにくいことが、高額で取引されているボトルの共通点です。
限定品や製造されていないことが条件なので、日本限定で100本しか販売されていない響40年が高額で取引される可能性は十分です。
高額ボトルの共通点【定価が高額】
上で見た入手しにくさに通じますが、定価が高額であることも高額で取引されているボトルの共通点です。
ウイスキーに限らず、安価で販売されていたものにとんでもないプレミアがつくことは、まずありません。
その点、響40年の定価は400万円なので、こちらも十分といえます。
高額ボトルの共通点【時期が重要】
相場は上下するものなので、手放す時期は重要です。
たとえば山崎55年に8,500万円が付いたのは2020年の8月ですが、2023年の6月には5,800万円、11月には5,200万円と次第に値を下げています。
このことからわかるのは、8,500万円の値段が付いたのはタイミングが抜群だったこと。
発売後間もないタイミングが、入手できずにくやしい思いをしたであろう方々の、入札熱を高めたであろうことです。
また「高額で取引されているサントリー響ベスト10」の落札年からわかるのは、高額落札は2023年までに集中していることです。
ジャパニーズウイスキーを高額で落札するのは、中国の富裕層という噂がありますが、このことは2024年ころから目立ち始めた中国の景気低迷と関係が深いでしょう。
響40年がオークションに出品されたなら、高額になるのは間違いありませんが、山崎55年の8,500万円に迫るのは難しいかもしれません。
まとめ
定価400万円で販売された響40年は、高いポテンシャルを秘めたボトルです。
このことは用いられている原酒や施された装飾、山崎55年などとの比較から明らかですが、8,500万円もの値段になるかは疑問です。
とはいえ、定価は上回ってくるでしょう。
響40年ほどでなくとも高額なウイスキーは相場の上下が激しいので、手放すタイミングが重要です。
弊社サケウルの無料査定を利用するなど相場をにらみつつ、絶好のタイミングを計ってください。



