投稿日:2025.05.29

ジャパニーズウイスキーの代表とも言える、サントリー山崎シリーズ。
近年、ジャパニーズウイスキーは世界中から脚光を浴びていますが、愛好家はもちろん、ウイスキーに詳しくない方でも山崎の名は広く知られています。
山崎にはNV、12年、18年、25年といくつかラインナップがありますが、NVに次いで比較的手が届きやすいボトルがこの「山崎12年」です。
今回は「山崎12年」に焦点を当て、その味わいや誕生した背景、価格についても併せて解説していきます。
山崎12年の購入方法、試飲する方法などもご紹介いたしますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
「山崎12年」とは?

価格について見ていく前に、まずは山崎12年がどのようなお酒か確認していきましょう。
「山崎12年」は、サントリーが製造・販売するシングルモルトウイスキー「山崎」の一種です。
同社が保有する日本最古のモルト蒸留所、山崎蒸留所にて製造されています。
| 山崎12年の基本情報 | |
|---|---|
| 定価 | 1万5,000円(税抜き) |
| 容量 | 700ml |
| 原材料 | モルト |
| アルコール度数 | 43% |
| 純アルコール量 | 100mlあたり34.4g 30mlあたり10.3g |
参照:サントリー|山崎12年商品ページ
※定価は2025年5月現在(2024年に価格改定)
山崎12年は、日本の移り変わる四季の中で生み出された多彩なモルト原酒をブレンドし製造されます。
熟した柿や桃、バニラのような濃厚な甘みに、トーストやビスケットを思わせる香ばしい香り、そこに樽由来のウッディな余韻が重なります。
大阪、山崎の名水100選で知られる”離宮の水”と同じ水脈から汲み上げられた天然水を使用し、繊細でありながらも奥深く、複雑な味わいが特徴です。
発売当初は定価8,500円だったところ、2022年4月に18%ほど値上げし1万円となります。
その後、2024年4月に50%値上げし、現在の価格となりました。
山崎12年が生まれた背景
山崎12年を含む「山崎」の歴史は、サントリーの創業者である鳥井信治郎氏が”日本人の手で世界に誇れるウイスキーを作りたい”と、1923年、日本で初めての本格的なモルトウイスキー蒸留所「山崎蒸留所」を建設したことから始まります。
1929年には、日本初の本格国産ウイスキー「サントリーウイスキー白札」を発売するものの、白札はピート香が強く、当時の日本人の味覚には合わず受け入れられませんでした。
その後、改良を重ね1937年に「サントリーウヰスキー12年(後の角瓶)」を生み出し、これがようやくヒット。その後も信治郎氏はヒット商品を次々と世に送り出します。
そして信治郎氏の次男である佐治敬三氏(母方の縁者の養子となり名字が異なる)が二代目マスターブレンダーとなり、
父・信治郎氏の志を受け継ぎ、1980年代はじめに日本を代表するシングルモルトウイスキーを作り上げると決意します。
敬三氏は、これまでの時代はブレンデッドウイスキーが主流だったものの、”これからは人々の価値観が多様化する。今後は個性の強いシングルモルトウイスキーが好まれるはずだ”と考えました。
そして当時のチーフブレンダーである佐藤乾氏とともに、試行錯誤を重ねること約2年。
蒸留所の建設から約60年後、1984年3月14日にようやくシングルモルトウイスキー「山崎」が生み出されたのです。
「山崎12年」は、山崎シリーズとして1番最初に世に出された、言わば山崎の顔とも言えるボトルです。
山崎12年の受賞歴
山崎12年はこれまで世界的なコンペティションで数々の賞を獲得しています。
ISC(インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ)
ISCは、毎年イギリスで開催される国際的な酒類品評会です。
- 2003年…金賞(日本初の受賞)
- 2010年…金賞
- 2018年…金賞
- 2021年…金賞
- 2022年…金賞
- 2024年…シュプリーム チャンピオン スピリット(※1) 全部門最高賞
※1:全部門の最高賞の中から、もっとも優れた1品に贈られる賞のこと
SWSC(サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション)
SWSCは、酒類業界の注目が集まるアメリカ最大の酒類コンペティションです。
- 2009年…最優秀金賞
- 2010年…金賞
- 2013年…最優秀金賞
山崎シリーズ全体で見ると12年の受賞歴はそこまで多くありませんが、ISCにおいては日本で初めて金賞を受賞し、全部門最高賞、最優秀金賞といった数々のタイトルを獲得していることから、山崎12年が世界的に認められたウイスキーであることがわかります。
山崎12年の現在の市場価格

基本情報の次は、山崎12年の現在の市場価格について見ていきましょう。
以下は、過去2年〜現在までの市場価格の推移です。
| 山崎12年(700ml)の価格推移 | |
|---|---|
| 2023年7月 | 2万5,590円 |
| 2023年9月 | 2万5,683円 |
| 2023年11月 | 2万5,697円 |
| 2024年1月 | 3万2,917円 |
| 2024年3月 | 3万2,255円 |
| 2024年5月 | 3万799円 |
| 2024年7月 | 2万6,729円 |
| 2024年9月 | 2万9,777円 |
| 2024年11月 | 2万8,848円 |
| 2025年1月 | 2万6,651円 |
| 2025年3月 | 3万129円 |
| 2025年5月 | 3万1,017円 |
参考:価格ドットコム
※価格はすべて税込
山崎12年は、過去には大手ショッピングモールや百貨店、家電量販店、個人経営の酒屋など、さまざまな店舗で定価かそれ以下の価格で購入できたそうです。
しかし、現在は品薄状態が続いており、2024年に起きた定価の値上がりの影響もあって、3万円前後のプレミア価格での取り扱いとなっています。
現状を踏まえると定価で購入するのはなかなか難しいでしょう。
旧ボトル、ミニボトルの価格は?
山崎12年には通常ボトルの他に、過去販売されていた旧ボトル、50mlのミニボトルなど複数種類があります。
それぞれの現在の価格は以下を参考にしてください。
山崎12年 旧ボトル
山崎12年はこれまで何度かラベルの変更が行われています。
| 年代 | ラベルの特徴 |
|---|---|
| 1984年〜1985年 | NVとして販売 |
| 1986年〜 | ラベルに12年表記追加 |
| 1984年〜1989年3月 | 特級 |
| 1989年〜1991年 | ピュアモルト 向い獅子マーク |
| 1990年〜2003年頃 | ピュアモルト 響マーク |
| 2003年〜2004年 | ピュアモルト&シングルモルト 響マーク |
| 2004年〜2007年 | シングルモルト ”YAMAZAKI”ラベル |
| 2007年〜2009年 | シングルモルト 響マークなし(YAMAZAKIの表記に変更あり) |
| 〜現行品 | SINGLE MALT JAPANESE WHISKYに変更 |
現行品に至るまでのすべてのボトルが旧ボトルとして扱われ、価格は3万〜7万円程度、中には10万円を超すプレミア価格も見られました。
見た目の違いはもちろんですが、使用された原酒が現在と異なるため、香りや味わいも現行品とは違った魅力があります。
山崎12年 50ml ミニボトル
山崎12年は50mlのミニボトルも販売されています。
贈答用としてはもちろん、少量試したい場合や、コレクターズアイテムとしても人気です。
定価も1,320円(税抜き)であることから、通常の700mlボトルと比べて、気軽に手に取れるのも魅力でしょう。
ただし、現在はミニボトルも入手困難となっており、価格は3,000円〜とミニチュアサイズでありながらも高値となっています。
山崎12年が価格高騰したのはなぜ?

価格推移でもあったように、現在山崎12年は定価での購入は難しい状況となっています。
ここでは、なぜここまで山崎12年の価格が高騰してしまったのか、その理由を見ていきましょう。
世界的なジャパニーズウイスキーブーム到来
今でこそ広く知られる山崎12年ですが、1984年の販売当初は、愛好家を除いた一般家庭には浸透していませんでした。
しかし、2003年に国際的なコンペティション「ISC」にて日本で初めて金賞を獲得したのをきっかけに、世界中に山崎の名が知れ渡ることとなります。
また国内でも、若者を中心としたハイボールブームに始まり、山崎蒸留所の初代所長兼マスターブレンダーである竹鶴政孝氏をモデルにした、NHK連続テレビ小説「マッサン」のヒットによって山崎シリーズが注目を浴びます。
こうして山崎12年は、世界中から求められるプレミア価格のウイスキーへと成長していったのです。
原酒不足による品薄状態が続いている
日本では、1990年代のバブル崩壊をきっかけにウイスキーの需要が低迷していました。
どのメーカーも生産量を大幅に減らしていた時期があり、サントリーもその内のひとつです。
その後2000年代に入ると、先述した世界的なジャパニーズウイスキーブームが訪れます。
しかし、ここで問題なのは原酒の量が足りていないことです。
ウイスキーは原酒の熟成に短いもので数年、長いもので数十年かかるため、製造から販売まで長い期間が必要となります。
”人気が出てきたから生産量を増やそう!”と思っても、すぐには商品化できないのです。
現在、山崎シリーズは需要に対して供給が追いついておらず、原酒不足によってほとんどのボトルが品薄状態となっています。
価格が下がるのはブームが落ち着くか、生産量が安定してからでしょう。
サントリーは生産量を増やすべく設備投資の動きが見られますが、現状はまだまだ生産量が増えておらず、今後もプレミア価格が続くと考えられます。
山崎12年はどこで購入できる?

ここでは、現在山崎12年を購入できる場所をご紹介いたします。
Amazon、楽天市場などのECサイト
現在、山崎12年はAmazonや楽天市場などの大手サイトで購入可能です。
購入してすぐ発送してくれるショップも多いため、急ぎで欲しいという場合には便利かもしれません。
しかし、ネット販売のデメリットは偽物が紛れている可能性が高いことと、価格が高めなことでしょう。ショップごとに好きな価格に設定できるため、中には市場価格に見合っていない高額設定も見られます。
もしも利用する場合は、そのショップが信頼できるのか、価格は適正かなど、しっかりと見極め検討した上でご利用ください。
ドン・キホーテでも取り扱いあり
品薄状態と聞くと、酒屋やスーパーなどの実店舗では買えないのでは?と思われるかもしれませんが、ドン・キホーテでは取り扱いがあるという噂も。
実際に、ネットで検索してみると目撃情報が多数見られます。
ただし、すべてのドン・キホーテで取り扱いがあるわけではなく、入荷するのは酒類のコーナーが充実した一部の店舗のみです。
また、価格も定価の2倍程度となっており、気軽に手に取れるとは言い難いのが現状でしょう。
とは言え、ドン・キホーテの入手経路は確かなものですし、実際にボトルを手に取って購入できるという安心感があります。
プレミア価格でも構わないという方は、ぜひドン・キホーテで探してみてください。
イオン系列なら定価に近い価格で買えたという情報も
現在、3万円を超すプレミア価格となっている山崎12年ですが、
- やまやをはじめとしたイオン系列
- カクヤス
- ビックカメラ
- 百貨店
など、これら店舗では定価に近い価格で販売していたという情報もあります。
品薄状態とは言え、山崎12年は定期的に販売される定番品ですので、タイミングが合えば定価で購入できる可能性は十分あるでしょう。
ドン・キホーテと同様に、確かな入手経路で安心して購入できるため、もっともおすすめできる購入場所です。
ただし、入荷は未定ですので、頻繁に店舗に通う必要があります。
なかなか店舗に通えない、気にして見ているけれど出会えないという場合は「予約販売」「抽選販売」を利用する、「ウイスキーくじ」「ウイスキー福袋」などに挑戦するのもおすすめです。
いずれにしても情報収集は必要となりますので、山崎12年に限らず、気になる銘柄がありましたら日頃からアンテナを張っておくのが良いかもしれませんね。
山崎12年を試す方法は?

最後に、山崎12年がどんな味か知りたい!という方のために、山崎12年を試せる方法をご紹介いたします。
なかなか購入できないという方でも少量なら気軽に試せるかと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。
格式の高いホテルやレストランで注文する
購入は躊躇してしまう方でも、グラス一杯なら気軽に試せるのではないでしょうか。
ホテルやレストラン、バーといった格式の高い場であれば、山崎12年を取り扱っている場合があります。
大衆的な居酒屋や飲食店と比べると価格は高めとなりますが、少量試したいという方にはおすすめの方法です。
山崎蒸留所で試飲する
山崎蒸留所は一般の方でも見学できるのをご存知ですか?
見学後、有料ではありますが「テイスティングラウンジ」と呼ばれるバーにて山崎シリーズの試飲が可能です。
山崎12年はもちろん、18年、25年などの長期熟成も試せますので、見学に行った際にはぜひともご利用ください。
現在は蒸留所の見学も人気となっているため、予約や抽選が必要となるケースもあるようですが、山崎の魅力に触れられる良い機会と言えるのではないでしょうか。
新幹線の車内販売を利用する
山崎12年は、現在、東海道新幹線(のぞみ・ひかり全列車のグリーン車限定)でも振る舞われています。
50mlのミニボトルでの販売となりますが、氷や水、炭酸水と合わせて提供されるので、幅広い楽しみ方ができるのも嬉しいポイントですよね。
常に在庫があるとは限りませんが、新幹線を利用する予定のある方は車内販売を利用してみてはいかがでしょうか。
まとめ

今回は、「山崎12年」の定価、現在の市場価格について解説いたしました。
日本最古のモルト蒸留所・山崎蒸留所にて製造されるシングルモルトウイスキー「山崎12年」。
濃厚な甘みと、複雑かつ繊細な味わいを持つ、日本を代表する銘柄のひとつです。
現在は原酒不足による品薄状態が続いており、定価での購入はもちろん、店頭で見かけることも非常に難しくなっています。
どうしても手に入れたい!ということであれば、多少の価格高騰は仕方がないのかもしれません。
記事の中では、少量試す方法にも触れておりますので、気になった方はぜひ参考にしてみてくださいね。
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