
投稿日:2025.05.15
ウイスキー人気の高まりで、店頭ではまず見かけない銘柄や、すでに完売してしまった特別版・限定版を入手したいという方が増えています。
それにともない増えているのが、ウイスキーの偽物です。入手困難なウイスキーは総じて高価なことから、悪事をたくらむ人が増えているのです。
ここでは、数多くのウイスキーを査定してきた経験を元に、ウイスキーの偽物の見分け方について解説しています。
入手困難なウイスキーを購入したいと考えている方は、ぜひご一読ください。
ウイスキーの偽物の見分け方

入手困難なウイスキーの購入には、ネットを利用せざるをえないケースがほとんどです。
しかし、Web上の限られた情報だけで、ウイスキーの偽物を見分けるのは難しいものです。
そのような状況で、どうやって偽物を見分けるのかを考えていきましょう。
価格が安いものは避ける
入手困難なウイスキーが、定価を下回って販売されることはありません。
Webではしばしば入手困難なウイスキーが安価で販売されていますが、利用は避けた方が無難です。
たとえば、近年では偽ショッピングサイトの存在も大きな問題になっています。
入手困難なウイスキーなど、さまざまな商品を安い価格で販売しているかのように装っています。
しかし、購入しても送られてくるのは偽物ですし、最悪の場合、偽物すら送られてこないのです。
メーカーとの確かなルートを持つ大手業者ですら、入手困難なウイスキーは抽選したうえでの定価販売ですし、中には定価を上回るプレミア価格で販売しているところも見られます。
入手困難なウイスキーを安く販売しているようなサイトの利用はひかえましょう。
信用できる業者から購入する
間違いなく本物を販売している、信用できる業者から購入しましょう。
おすすめは、数少ないWeb以外での入手機会を利用することです。
たとえば、大手酒販店や百貨店、スーパー、ドラッグストア、ディスカウントストアなどでは、抽選販売などの機会をもうけて、入手困難なウイスキーの販売をおこなっています。
これらの機会を利用すれば、偽物の購入を避けられるでしょう。
特別版・限定版など、Web以外の入手方法がない場合は「Web編・信用できる出品者の見分け方」を参考にしてください。
細部に違和感があるものは避ける
「サントリー山崎の偽物の見分け方」でくわしく説明していますが、偽物のウイスキーには細部に違和感があるものです。
具体的にはラベルやキャップ、フィルムなどが本物とは異なります。
掲載されている写真に違和感があるなら、購入はひかえた方がよいでしょう。
サントリー山崎の偽物の見分け方

ここからは、実際にサントリー山崎の写真を使い、本物と偽物と見分けるポイントを説明していきます。
掲載しているのは次の5点は、私たちも査定で必ずチェックするポイントです。
- ラベルの質感・印刷
- キャップの形状
- フィルムの切れ込み
- フィルムのエンボス
- ホログラムシールの有無
とはいえ、偽物を作る技術は進歩しているので、これらのポイントを満たしているからといって、絶対に本物であると言い切ることはできません。
あくまでも参考であることをお断りしておきます。
掲載した写真は、2024年に発売された限定版の山崎、ストーリー・オブ・ザ・ディスティラリ―2024エディションのものです。
ラベルの質感・印刷

ラベルはウイスキーの顔に当たる部分だけに、メーカーも相応に仕上げています。
偽物のラベルのクオリティは、本物におよばないものです。
たとえば、サントリー山崎のラベルは独特の質感をしています。
ツヤ消しの見た目には高級感があり、少しゴワゴワした手触りは和紙のようですが、これらの質感はNAなど比較的安価なボトルも同じです。
あわせて、本物の山崎のラベル印刷は、細部までくっきりと表現されています。
実際の査定では細かな文字などをルーペで拡大し、印刷の具合を確認しますが、本物はたとえば家庭用のプリンターでは難しい、繊細な表現をおこなっています。
キャップの形状

サントリー山崎のキャップは、写真の通りトップの中央が少しへこんでいますが、偽物は中央が盛り上がるなど、本物とは異なります。
とはいえ、これは近年のボトルの特徴です。
2018年より前のボトルは薄手のスズでネックより上が覆われており、トップにはサントリーのマークの型押しが入ります。
写真の通りではないからすべて偽物とはいえませんが、キャップの形状は偽物を見分けるのに重要です。
フィルムの切れ込み

サントリー山崎のネックより上を覆うフィルムには、開栓しやすいよう切れ込みが作られており、本物は写真のようにボトルにそって一直線に入っています。
偽物のボトルの切れ込みは傾いているなど、本物ほどきれいではありません。
ルーペで拡大すると、周りのミシン目にも違和感があります。
フィルムの型押し

ネックより上を覆うフィルムには、写真のように「SUNTORY SINGLE MALT WHISKY」という型押しがありますが、偽物は本物ほどきれいに浮き出ていません。
立体感がとぼしかったり、断面に半円感がなかったりするのです。
型押しはフィルムのかわりに薄いスズを使っていた名残りと思われますが、きれいさや違和感のなさは、偽物を見分ける大きなポイントです。
ホログラムシールの有無
本物の山崎にはネック部のフィルムとボトルの境目に、ホログラムシールが貼られています。
SUNTORYのロゴやマイクロ文字が入るシールは虹色の光沢があり、いったんはがすと貼り付けることができないものです。
しかし、シールは2024年から採用されたものであり、貼られていないものすべてが偽物であるとはいえないので注意が必要です。
採用される前に製造されたボトルにホログラムシールはないので、査定ではいつごろのボトルかの判断が必要になります。
高価すぎるボトルはより慎重に
ここからは、写真なしでの偽物の見分け方になり、チェックポイントの紹介とは外れますが、いずれも私たちが査定で大切にしていることです。
まず、高額なボトルほど偽物が多いので、より慎重になります。
高額なボトルほど要注意な理由は、偽物をあつかう人は一度で多くの金額を稼ぎたいと考えているであろうから。
偽物の製造コストはボトルの市場価格の高低とは関係がなく、同じコストで偽物を作るなら、少しでも高価なボトルを選ぶと考えられるからです。
近年では比較的安価な、サントリー山崎・NVの偽物も目にするようになりましたが、高級なボトルほど慎重さが必要になるのは、購入時にも必要なことでしょう。
ボトルと同様に付属品もチェックする
高額なボトルには箱やしおりなどがついており、本物はそれらも手を抜かずに作っていますが、偽物の付属品の作りは残念なものです。
木箱のメーカーロゴがはっきりと入っていない、紙箱やしおりの印刷がきれいではないものは、偽物のウイスキーである可能性が高まります。
また偽物のボトルには、本来はあるべき付属品が付いていないケースも見られます。
付属品に違和感があったり、付属品なしで販売されているような高額なウイスキーは要注意です。
ボトルと同様に人もチェックする
私たちの査定の際には、ボトルを持ち込んだ方に購入時期や購入場所をうかがい、話の内容におかしなところはないかチェックします。
偽物を持ち込む方はボトルと同様にどこか違和感があるものです。
少しでも不自然さを感じたら買取を避けるのは、ウイスキーの購入の際にも役立つノウハウといえるでしょう。
弊社「サケウル」でも査定時には、いろいろなことをおたずねすると思いますが、これはすべてのお客様でおこなっていることです。
特定の方だけをマークしているわけではないことを、ご理解くださいませ。
ポイントだけにこだわりすぎない
ラベルやキャップなどポイントは完璧にみえるのに、偽物のウイスキーということも起こりえます。
本物の空きボトルをどこからか購入して偽物のウイスキーを詰めているからで、ラベルやキャップは本物ですから、違和感がないのは当然です。
しかし、空きボトルを再利用した偽物ウイスキーは、製造年の割にラベルの痛みが激しいなど、ポイント以外にもおかしさがあるものです。
Web編・信用できる出品者の見分け方

ウイスキーの偽物を購入しないためには、大手酒販店など信用できる実店舗の利用がおすすめです。
しかしWebでしか見つけられない貴重なウイスキーを入手するには、Web上で信用できる出品者を見つけるしかありません。
それでは、ネット通販やヤフオク!、メルカリなどで、信用できる出品者はどのように見分ければよいのでしょうか。
プロフィールを確認する
購入したいウイスキーを見つけたら、出品者のプロフィールを確認してください。
楽天などのショッピングモールなら、ページの目立つところに「会社概要」があるなど、プロフィールを表示できるボタンがあるはずです。
【プロの業者かを確認する】
プロフィールからまず判断するのはプロの業者か否かで、個人の出品者は可能な限り避けた方がよいでしょう。
なぜなら偽物のウイスキーの販売は、個人がおこなうケースが多いからです。
すべてを否定する気はありませんが、プロの業者の方が安心できると考えてください。
あわせてチェックしたいのは、住所や電話番号を明らかにしているかです。
なぜなら実店舗の住所などを明らかにしているのは、後ろめたいことをおこなっていないことの証明になるからです。
Googleマップで実店舗やオフィスの外観を確認したり、掲載されている電話番号にかけてみたりするのも、安心な取引には必要なことかもしれません。
【評価をチェックする】
プロフィールとあわせて、過去の利用者からの評価や口コミも確認してください。
評価がよすぎる出品者も考えものとはいえ、取引実績が豊富でよい口コミが集まっている業者ほど、安心して利用できるのは事実です。
【掲載されている内容をチェックする】
ページに書かれている内容や、評価・口コミの日本語が自然かをチェックしてください。
すでに解説した偽ショッピングサイトでも、日本語の言い回しが不自然なケースや、簡体字と呼ばれる、日本ではなじみが薄い漢字が使われているケースが見られます。
実際の写真かをチェックする
新品のウイスキーを販売するケース以外では、実際の商品の写真を撮影して掲載するのが一般的ですが、信頼できない業者はほかのサイトで使用されている、適当な写真を転載して使いがちです。
古いウイスキーの写真にもかかわらず、メーカーが撮影したようなきれいすぎる写真が掲載されている場合は、利用に注意が必要です。
使用されている写真が転載ではないかのチェックには、Googleの画像検索の利用もよいでしょう。
出品しているほかのアイテムも要チェック
業者が出品している商品の一覧を表示して、違和感がないかを確認してください。
たとえば個人の出品者なのに、貴重なウイスキーを何本も出品しているケースには違和感があるもの。
それらの写真の背景がばらばらなら、Webで見つけた適当な写真を転載している可能性も高まります。
偽物のウイスキーを購入してしまったら

どれだけ注意していても、ウイスキーの偽物を購入してしまうケースもあるかもしれません。
「サントリー山崎の偽物の見分け方」で解説したような、怪しいウイスキーが送られてきたなら、まずおこなうべきは出品者へのクレームです。
交換や返品・返金での対応を求めてください。
対応してくれないなら、ショッピングモールやオークション、フリマアプリの運営会社に連絡すると同時に、以下の窓口にも相談してみましょう。
国民生活センター・消費者ホットライン188
局番なし・188へのダイヤルでつながるのは、最寄りの消費生活センターや消費生活相談窓口を案内してくれるサービスです。
消費者庁が運営しており安心感が大きなところと、土曜や日曜、祝日でも利用できるのがメリットです。
国民生活センター・越境消費センター
悪質な通販サイトでのトラブルや、海外で購入した商品の相談などを受け付けている窓口です。
海外の機関と連携してトラブルの解決に取り組んでくれるほか、チャットボットがサイトに設置されており、気軽に利用できるのも利用するメリットです。
日本通信販売協会・消費者相談室
公益社団法人・日本通信販売協会が運営する相談窓口です。
ネット通販でのトラブルも相談の対象で、消費生活アドバイザーなどの資格を持つ相談員が対応してくれます。
相談は電話とメールでの受け付けです。
まとめ
サントリー山崎を例に本物のウイスキーと偽物の見分け方を紹介しましたが、本物をよく知らない方にとってはわかりづらかったかもしれません。
また写真だけでの判断は、数多くの査定経験がある私たちでも難しいものです。
実際のショップでもWebでも、信用できるところを利用するのが、ウイスキー購入のおすすめになります。
一方で、ウイスキーのコレクションの処分を考えている方へのおすすめは、弊社「サケウル」の利用です。
ヤフオク!やメルカルに個人で出品するのもよいですが、偽物ではないと証明するのは簡単ではありません。
撮影や発送など面倒な作業もいらない、お酒買取専門店の利用をご検討ください。



