投稿日:2025.04.14

知っているようで知らないのがブランデーです。

昭和のころのブランデーはお金持ちの飲み物の代表でしたが、近年ではテレビでも見かけなくなりました。

本記事ではブランデーの定義や歴史、製造方法、著名なメーカーを網羅しています。

主にブドウが原料のものをあつかっていますが、一読すればブランデー全体の概要が理解できるでしょう。

あわせて、お家のブランデーがどのようなものかわかるはずですが、ブランデーに限らず、処分に困っている洋酒はお気軽にサケウルまでお問い合わせください。

ブランデーの定義とは

日本の酒税法ではブランデーを「果実や水を原料に作られたお酒を蒸留したもの」と定めています。

ブランデーの原料として広く知られているのはブドウですが、酒税法には果実とあるので、ブドウやリンゴ、サクランボ、洋ナシなどから造られているものもブランデーに当てはまります。

一方で、ブドウなど果実から造られたお酒は酒税法では果実酒になり、ブランデーには当てはまりません。果実酒がブランデーになるには、蒸留という工程が必要だからです。

蒸留酒とは

蒸留酒とはアルコール度数の低い果実酒などに熱を加えて、アルコール度数を高めたものです。

果実酒に熱を加えると、沸点の低いアルコールは水よりも先に蒸発するので、集めて冷やすとアルコール度数の高いお酒ができあがります。

日本における伝統的な蒸留酒は泡盛や焼酎ですが、泡盛は米、焼酎は麦やサツマイモ、黒糖、ソバなどが原料なので、これらはブランデーには当てはまりません。

【白酒は中国の蒸留酒】

世界3大蒸留酒とされるブランデー、ウイスキー、白酒(パイチュウ)の中で、最もなじみが薄いのは白酒でしょう。

高粱(コーリャン)や麦、トウモロコシ、ジャガイモなどの穀物を原料にした中国の蒸留酒で「茅台酒(マオタイシュ)」や「五粮液(ゴリョウエキ)」は、高級白酒として知られています。

古い時代に造られたものほど価値があるとされ、数100万円になるものもしばしば。

もちろんサケウルでも買取中なので、古い白酒をお持ちの方は、査定だけでもご依頼ください。

【世界4大スピリッツ】

世界4大スピリッツとはジン、ウォッカ、ラム、テキーラです。

本来スピリッツ(spirits)とは蒸留酒全般を指す言葉ですが、日本の酒税法では「ウイスキーやブランデー、焼酎、原料用アルコールをのぞく蒸留酒」と定められています。

いずれもカクテルのベースとしてよく知られていますが、近年では小規模な蒸留所が製造したクラフト・ジンが静かなブームとなっています。

醸造酒とは

果実や穀物を発酵させて造ったお酒が醸造酒であり、ワイン、ビール、日本酒は世界3大醸造酒とされています。

蒸留はおこなわれずアルコール度数が低く、時間の経過で劣化しやすいのが特徴です。

ワインや日本酒の中には高額で取引されるものもありますが、状態を厳しくチェックされるので、保管には十分な注意が必要です。

混成酒とは

混成酒(こんせいしゅ)とは蒸留酒や醸造酒に、果実や薬草、ハーブなどの成分を加えたものです。

キュラソーやカシス、アマレットなどのリキュールや、白ワインにハーブを加えたベルモットなどが知られています。

ブランデーの歴史とは

ブランデーの製造には果実酒の蒸留が欠かせませんが、ここからは、最も一般的なグレープ・ブランデーの歴史を紹介していきましょう。

あわせて日本におけるブランデーの歴史も見ていきます。

文献に残る最古のブランデー

蒸留が始まったのは今から5,000年くらい前で、7~8世紀にはスペインでワインの蒸留がおこなわれていたとされます。

とはいえ、文献に初めてブランデーが登場したのは13世紀中ごろです。

ワインを蒸留した液体を「生命の水(eau de vie)」として製造・販売していたのは、錬金術師であり医師でもあったアルノー・ド・ヴィルヌです。

ペストが猛威を振るっていたこともあり「生命の水」は大いに売れたとか。

ヴィルヌは現在のフランスやスペインで活躍しており、ブランデー以外にも薬草を加えた蒸留酒を考案していたことから「リキュールの祖」とも呼ばれています。

ブランデーの製造が本格化したのは17世紀

フランスのコニャック地方やアルマニャック地方で、ブランデーの製造が始まったのは15世紀ごろです。

これらは現在でもブランデーの産地として名高く、コニャックやアルマニャックは高級ブランデーのブランド・代名詞となっています。

フランスでブランデーの製造が本格化したのは17世紀のことで、1713年にはルイ14世が法律でブランデーを保護しています。

「太陽王」の異名を持つルイ14世はフランス絶対王政の全盛期の国王です。彼に愛されたことからブランデーの名声は、ヨーロッパを中心に大いに高まりました。

【日本でのブランデーの歴史】

日本にブランデーが最初に伝わったのは江戸時代とされており、1890年ごろにはいくつかのメーカーがブランデーを製造していました。

ニッカウヰスキーがリンゴを原料にしたブランデーの製造を開始したのは1936年、同じころサントリーはブドウが原料のブランデーの製造を開始しています。

ブランデーの造り方

ここからはグレープ・ブランデーの製造方法を見ていきます。同じ蒸留酒であるウイスキーの製造方法と比較すると、両者の類似点や相違点に気づくでしょう。

原料を収穫する

ブランデーの名産地、フランス・コニャック地方やアルマニャック地方では、原料に「ユニブラン」という品種の白ブドウを多く使用しています。収穫されたブドウは破砕・圧搾・搾汁を経てジュースになります。

ワインを作る

ブドウジュースは酵母の働きで発酵してワインが完成します。高名なコニャックやアルマニャックになるのだから、ユニブランのワインは実においしそうです。ところが、実際は酸味が強すぎるなどで、ワインとして飲むには適さないとか。

蒸留をおこなう

ワインができると、次はブランデー造りに欠かせない蒸留です。蒸留器でワインを熱し、アルコール度数を高めていきます。コニャックとアルマニャックは蒸留方法に違いがあり、それぞれの個性となっています。

【単式蒸留】

単式蒸留を用いているのはコニャックです。一度にアルコール度数を十分に上げられないので、作業を数度繰り返さなければなりません。一方で原料由来の風味が残りやすいメリットがあります。

【連続式蒸留】

連続式蒸留を用いているのはアルマニャックです。一度の作業でアルコール度数を上げられる効率のよさで知られていますが、アルマニャックでは時間をかけることで、ワイルドと称される独特の風味を作っています。

貯蔵・熟成する

蒸留直後のブランデーはアルコール度数が70%程度あり、樽に詰められて貯蔵・熟成されます。熟成に用いられる樽はコニャック・アルマニャックともに、木材の生産地まで厳しく定められています。ウイスキーの熟成ではシェリー酒を熟成した後のものなど、中古樽がしばしば用いられますが、コニャックやアルマニャックでは新品の樽が用いられます。

ブレンドする

樽の中で数~100年以上熟成されたブランデーは、琥珀色でまろやかな原酒へと変化します。しかし、そのままビン詰めされることはほとんどありません。各メーカーの銘柄にふさわしいものになるよう様々な樽からの原酒がブレンドされ、ふたたび樽で熟成されます。

ビン詰めする

ブランデーはブレンド後の再熟成を経てビン詰めされて出荷されますが、面白いのはビンにも様々な個性があることです。ブランデーでイメージされる、グリーンのすりガラス製のものはフロスティボトルと呼ばれており、ブランデーがビンの中で劣化しないよう考案されたものです。

【ユニークなビンが多いブランデー】

ブランデーのボトルには本型やナポレオンの胸像型など、様々なバリエーションがあり、楽しませてくれます。ユニークなブランデーボトルの元祖とされるのは、コニャックのメーカー・カミュの3代目・ミシェルです。空港などの免税店を中心にユニークなボトルは大ヒットし、ほかのメーカーも続くことになります。ちなみに、先述のフロスティボトルを考案したのもミシェル・カミュです。

【ボトルだけでも買取可能?】

あわせてユニークなブランデーボトルとしてあげられるのは、バカラ社などクリスタル製のボトルです。ヘネシー「パラディ」「リシャール・ヘネシー」やレミーマルタン「ルイ13世」など、各社の最上級のブランデーが詰められていますが、これらのボトルは中身が入っていなくても買取できます。ちなみに、このコラムの最初に掲載している写真がヘネシー「パラディ」です。

一方で難しいのは本型やナポレオンの胸像型など、陶器製のボトルです。ブランデー入りならまったく問題はありませんが、ボトルだけでも買取できるのはクリスタル製などごく一部なので、ご了承ください。

ブランデーの有名メーカーとは

ここからは、フランスのグレープブランデーの名産地を代表するメーカーを、コニャックとアルマニャックに分けて紹介していきます。

飲む予定がないボトルにこれらのメーカー名があったなら、まずは買取価格をサケウルにおたずねください。

コニャック

フランス南西部の地域・コニャックはグレープブランデーの名産地で、いくつものメーカーが拠点を置いています。

【ヘネシー(Hennessy)】

1756年に創業された世界最大のブランデーメーカーで、ブランド・コングロマリット「LVMH」の「H」はヘネシーを表しています。XOなど高級なボトルが富裕層を中心に人気のほか、近年では若年層向けに安価なボトルの販売にも力を入れています。

【レミーマルタン(Rémy Martin)】

1724年創業の名門で、ケンタウロスがトレードマークです。最上級の銘柄「ルイ13世」は1,200種類以上の原酒のブレンドによる香りや味、ゴージャスな外観で大人気。プラスチックのケース入りのオールドボトルなどが、高額で売買されています。

【マーテル(Martell)】

1715年に創業した最古のコニャックメーカーのひとつです。トレードマークのツバメは、創業者が原酒を取り出した際に、見かけたものがイメージされているとか。「コルドンブルー(Cordon Bleu)」は、中でもよく知られたボトルです。

【カミュ(Camus)】

1863年に創業の後発メーカーですが、コニャックの高い品質とユニークなボトルなどのアイデアで急成長をとげました。日本でもっとも知られているブランデーのメーカーであり「トラディション」や「ジュビリー」は、高価買取が期待できます。

【クルボアジェ(Courvoisier)】

1809年に創業した、ナポレオン1世とのかかわりが深いブランデーメーカーです。現在、各社がブランデーの等級として採用している「ナポレオン(Napoléon)」は、クルボアジェが用いたのが最初といわれています。

【ポールジロー(Paul Giraud)】

家族経営と少量生産で知られるブランデーメーカーです。19世紀後半から生産を開始しており、伝統的な製法や手作業による工程を守り続けています。製造するコニャックのみならず、グレープジュースですら即完売というカルト的な人気です。

アルマニャック

フランス南部の地域・アルマニャックはコニャックと並ぶ、グレープブランデーの名産地です。とはいえ知名度や買取価格はコニャックより低い印象です。

【シャボー(Chabot)】

18世紀に始まったシャボーは、アルマニャックの名門ブランデーメーカーです。特に知られているのは、アヒル型のボトルに収められた「XO」かもしれません。

【サンペ(Sempé)】

ルーツは14世紀までさかのぼれるという、アルマニャックの老舗です。王冠型や三銃士をイメージしたものなど、ユニークなボトルで特に知られています。

まとめ

ブランデーの定義や歴史、製造方法、著名なメーカーを紹介してきましたが、少し不足しているのはブドウ以外が原料のブランデーや、ブランデーの等級についてです。

あわせて弊社コラム「ウイスキーとブランデーの違いとは?原料・等級などの違いを紹介!」をご一読いただければ、ブランデーの基礎知識は網羅できるはずです。

お家のよくわからない洋酒は問題なく飲めるはずなので、楽しんでいただくのもよいですが、その予定がないなら「サケウル」にご相談を。

上であげた有名メーカーのコニャックやアルマニャックだけでなく、それほど知られていないものも買取いたします。

あなたのお酒ハウマッチ?

\ すぐに見積もり /